江古田鐵道 DCC&HOのブログ

DCCとHOゲージのブログです 車両は旧国鉄中心です

CV値の考察(4)動力性能・走行性能(2)ステップ数と実際の速度(1)

動力性能・走行性能関係のCV値を調べているうちに、車両の走行速度を実際に計測してみる必要性に迫られました。同一メーカの同一シリーズの車両に同一メーカの同一Decoderを搭載しDefault値で運転しても明らかに動作が異なることです。

実際に天賞堂プラスチック製C58シリーズの東北タイプ 平底テンダー(品番51030)(以下C58 19[)と東北タイプ 船底テンダー(品番51031)(以下C58 402)にDigitraxのDecoder DZ125(現行品はDZ126になっています)を搭載しDefault値で走行させても、走行性能に差が出ます。天賞堂ダイキャスト製D51シリーズ(第1世代)のD51 半流線型東北(品番71002)を2両所有していますが、やはり走行性能に差があります。

しかし、現状では感覚的な差または定速走行させたときの走行時間差などで表現するしかありません。そんな中でIMONの鉄道模型速度計測装置(Speedmater)を購入することとしました。少々価格が高いとは思いましたが、ポイントを持っていたのでIMON池袋店で購入しました。(¥27,000)

試験用レイアウト

走行試験用レイアウト

現在のレイアウトは、多くのポイントや2%、3%の勾配があるため、平坦な試験用レイアウトを設定しました。手持ちのR730、S246F×2、S369×4を利用して周回線路を作りました。今後の各種試験にもこのレイアウトを利用します。S246Fを2本使ったのは、CV値の設定を試験用レイアウトに車両を乗せたまま行うためです。全長6,554.73mmになります。

写真の左にあるのは、Command Station;DCS240、Throttle;DT602、DesktopStationのDSswitch(Step(%)確認用)そして線路を跨がっているのが今回購入したIMONの鉄道模型速度計測装置です。

早速測定してみました。

同一メーカの同一機種であれば殆ど走行性能は変わらないと考え、これも手持ちの天賞堂のプラスチック製C58のNo.51030、東北タイプ 平底テンダー(C58 19)と、No.51031、船底テンダー(C58 402)の2両を使います。これらの商品は既に完売になっていますが、DCC用に8Pコネクタが設置されておりDCCファンにとって使いやすい車両です。DecoderはDigitraxのDZ125(既に廃版になっており現行はDZ126)を使いました。

なお、DZ125のCV値はDefault値、CV#29=6,CV#2,CV#5,CV#6は0です。

車両による個体差は当然あると考えていました。下図の通り、最高速度でC58 402がC58 19より約10km/h速いことがわかります。また、Step(%)が約70で最高速度に達しその後はStepを増やしても実際の速度はほぼ一定になっていることがわかります。本来はモーターにかかっている直流電圧を直接測定できれば良いのですが、PWM(Pulse Width Modulation パルス幅変調)方式を使っているため簡単に測定することができません。このケースでは、モーター自身の電圧対速度特性が影響しているようにも思えます。

車両速度比較(1)天賞堂C58+DigitraxDZ125

しかし、CV値がDefault値の場合、基本的にはStep 0% から100%まで直線的になるはずです。70%付近からほぼフラットになるのは不思議です。

次回以降、その後の試験結果を記載します。