CV値の考察(6)動力性能・走行性能(2)試験用線路
CV値の考察を書き始めて、実際の映像がないと実際の動作がわかりにくいと思い、試験用の線路を考えてみました。
今回設置した試験用線路は手持ちのKATOユニトラックのR730、S246FとS369を組み合わせた楕円形のループ線です。全長は5816.73mmになります。
DCC機器はこれも手持ちのKATO DCS50KとDesktopStationのDSswitchを走行中のコントローラから送出されているスピードステップ数(実際は%表示)を確認するために設置しました。
R730とS246Fの一組は両端を絶縁してありコードの切替で簡単にプログラムができるようにしてあります。
試験用線路 全長5,439.73mm
同一メーカの同一機種であれば殆ど走行性能は変わらないと考え、これも手持ちの天賞堂のプラスチック製C58の51030、東北タイプ 平底テンダー(C58 19)と、51031、船底テンダー(C58 402)の2両を使います。これらの商品は既に完売になっていますが、DCC用に8Pコネクタが設置されておりDCCファンにとって使いやすい車両です。
試験方法
2両のC58を同一アドレスCV#1=3に設定します。2両を各々S246Fの先端に車両先頭を合わせて搭載します。Decoderは2個同じものとするためDigitraxのDZ125を使います。
後ほど動画で見てもらいますが、本来は同じ走行性能であるはずですが、実際はC58 204の方が同一スロットル(%)でもスピードが速く、C58 19がスピードが遅くなっています。これはアナログDC運転でも同様で、個体差と考えられます。試験ではC58 204のCV値を変えてC58 19はDefault値でCV値の効果を見ていきます。
C58 19を基準に、次の通り運転します。
①スロットルを1ゆっくり回し半円形の頂点に達するまでに10%へ加速します。
②直線区間に入るまでにスロットルを20%まで加速します。
③直線区間通過後次の半円形の頂点に達するまでに30%まで加速します。
④直線区間に入るまでに40%まで加速します。
⑤半円形を40%で定速運転します。
⑥直線区間通過後次の半円形の頂点に達するまでに50%まで加速します。
⑦直線区間に入るまでに60%まで加速します。
⑧半円形を60%で定速運転します。
⑨直線区間通過後次の半円形の頂点に達するまでに80%まで加速します。
⑩直線区間に入るまでに100%まで加速します。(DSswitchの表示は99%)
⑪この状態で定速運転を周回運転します。
⑫これ以降、①から⑩までの逆手順で減速していきます。
条件を変えない(Default)C58 19を基準に運転しますので、本来は同一試験時間になるはずですが、スロットルを回して速度調整しているため試験時間は2分28秒~2分40秒まで最大12秒ほど異なっています。特に低速時の差が大きく出ています。ただ、基準のC58 19との差分を計測していますので、大きな問題は無いと思っています。
試験の最初はCV#2(Vstart)、CV#5(Vhigh)、CV#6(Vmid)の試験を行います。
試験1(CV値(1))
DigitraxのDefault値であるCV#2=0、CV#5=0、CV#6=0で試験します。本来は同一の動作をするはずですが、個体差もあり7周の試験でC58 409が1,850mm先行しています。