江古田鐵道 DCC&HOのブログ

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自動運転 6列車の自動運転(3)仕組み(TimeTable)

自動運転の仕組みはどのようになっているのでしょうか?

基本的にはPCのソフトウェアであるTrainContlloler(最新バージョンはVer.10ですが、使用しているのはVer.9です)がコントロールしています。

TrainContllolerには、TimeTableとSchedulesという機能があります。

TimeTableは、単純に言うと複数のSchedulesを起動する時刻を決めています。

TimeTableは、分単位で各Scheduleを起動するようになっています。実は私のような小さなレイアウトでは秒単位で起動したいところですが、TimeTableでは分単位のため秒単位で起動するためには一工夫が必要です。私はScheduleのDelay機能を使っています。詳細はScheduleで説明します。

また、TimeTableはScheduleを起動する時刻を決めているだけですから、起動した後はScheduleで設定した速度、汽笛鳴動等で動作します。したがってSchedule同士がコンリクトするTimeTableは動作しませんし、Schedule、Dispatcherの作成(3) 衝突防止の仕組み(2019/11/22)で掲載した通りScheduleでは在圏しているBlockの2つ先のBlockまでScheduleが起動すると他の列車が入らないように閉そくします。これができないとSchedule自身が起動しません。またScheduleの終了は、設定されている到着ブロックに列車が入って一定時間後になります。これらの状況を考えながらTimeTableを作成する必要があります。

TimeTable

今回設定したTimeTableです。今回設定したTimeTableは12個のScheduleから成立しています。この内15:00と15:03に設定されているSchedule”Hatsukari OSM to OSM 15Sec Delay"は全く同一のものですが、ほかのScheduleは個別のものです。これらのScheduleの意味は、例えば15:08の”Hokutosei OSM to YSM w/c 20Sec delay"は列車名が北斗星でBlock"OSM"を出発しBlock"YSM"に到着する。"w/c"はこのScheduleの後に自動的に他のScheduleが起動することを意味しています。"20Sec Delay"はまさしく15:08の20秒後にこのScheduleが起動することを意味しています。

15:00に3個のSchedulesが設定されていますが、9600型SLはSchedule "YSS to Y1W via YN"で15:00:00に動き始めますが、キハ58 508はSchedule "OSS to OSS 15Sec Delay"で15:00:15に動き始め、”はつかり”はSchedule "Hatsukari  ISM to ISM 30Se Delay" で15:00:30に動き始めます。

ただしここで気をつけなければいけないのは、たとえ"15Sec Delay"を設定して列車自体は15秒後に動き出しても、Schedule自体は15:00:00に動作を開始し、Start Block の2つ先までのBlocks及びそれらのBlock間にあるRoutsそしてTurnoutがあればTournout(s) をReserveしてしまいます。

このため例えばISS1及びISS2から出発する同一方向の列車のScheduleを同一時刻に設定すると、双方ともBlock"IE1"をReserveしようとして、どちらかのSceduleが設定できず、Messageに赤字のアラームが表示されます。15:03の"ISS1 to ISS2 via YN"と15:04の"ISS2 to ISS1(Long)を同一時刻に設定することは出来ません。

Scheduleの中には列車名を記していないものもあります。ScheduleはStartBlockに在圏している列車に対して作用します。後ほど書きますが、列車によって最高速度、加速度、連結されている車両数等が異なるため、同じScheduleでも例えば出発から到着までの所要時間が異なります。このため、列車を特定したScheduleが必要になります。しかし、15:02と15:03のスケジュールは列車を特定していません。これは両方ともにQuantumのキハ58の2両編成が対象で、運転のたびにBlock"YN"に停車中の列車を別のキハ58が追い越すためスタートBlockが毎回変わり車両の特定ができないためです。列車の走行特性が同一であれば列車名を特定する必要はありません。

 

今回のTimeTableでは、基本のTimeTableが14:00から設定してあり、全てのScheduleが全日30分ごとに20:00まで繰り返すよう設定されています。Edit Modeで見るとTimeTableが14:00~14:10まで設定されていることがわかります。TimeTableは特定の曜日、特定の時間帯等自由に設定することができます。今回のTimeTableが終了するのは約14分後ですので15分ごとに繰り返すことも可能ですが、不都合が生じたときに15分で修正してすぐ結果がわかるため30分ごとに繰り返しています。

最後にTimeTableを起動するためには、MainのSwitchboardで右端にあるClockをクリックしておく必要があります。下の図はTimeTable起動前の図です。列車名がハイライトされているBlockに各列車が在圏していることを表しています。留置線のDD51D51は今回のTimeTableには関係ありません。